2017-11

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ノリで世界征服、やっちゃいます!~「帰ってきたヒトラー」 - 2017.06.28 Wed

皆さまお元気でしょうか。最近の音楽事情に疎くて、ついに自分の青春時代に聴いていた懐メロばかり聴いて「染みるなあ…」とか言ってる今日このごろです。あ、そのうちブログで語っちゃおう♪

現在仕事のローテが谷間に入っており、家に引きこもっております。子供たちが全員家を出たし、ダンナは単身赴任というパラダイス状態(笑)です。まあ秋にはダンナと合流するんですけどね。金はないので家でWOWOWで映画ばっかり見てます。
というわけで、今回はドイツで書かれた世界的ベストセラーを元にした
「帰ってきたヒトラー」(2014)をお送りします。
多少ネタバレあると思いますので、これから見ようと思っている方はご注意ください。




これWOWOWの「W座への招待」という番組で観たのですが、コメンテーターのおっさんが大嫌いなのでふつうはトークを飛ばして見ています。ですが、今回イラストレーターの方の「僕の父親は“町のヒトラー研究家”的なところがあって、家にはヒトラー関連の本がいっぱいあったんです。父曰く『最初どうやってひとりであんなことを始めたのか知りたかった』って言ってました」というコメントに、お父さん、本当にそれだけ?とツッコんでしまった私がいます。
い、いやワタクシも第二次世界大戦における各国のプロパガンダ事情を研究するという名目でソッチ系の書物たくさん買ってますけどね。しかし今回の作品は、そういう(どういう?)方面の趣味の方々にも冷や水を浴びせるというかいろいろ考えさせるものなので、けして茶化す目的で書いている記事ではありませんので念のため。

でもぶっちゃけキャラ立ちすぎなので、戦前から様々な映画に出てきた総統閣下、今回はどういう立ち位置なのか興味はありました。本国ドイツではわりと最近までアンタッチャブルな存在だったのですが、あの名作「ヒトラー~最後の12日間~」が真摯な姿勢の作品だったので、それからはシリアスな実録ものもドイツでボチボチ作られているようです。

2014年のベルリン。国家社会主義ドイツ労働者党本部地下壕のあった草むらの影で、ひとりの男が目を覚ました。
ビッチリした七三分けの中年男で、焦げた軍服を着ている。歴史で習った者なら、すぐにピストル自殺後遺体にガソリンをかけて焼かれたはずのアドルフ・ヒトラーだとわかるこの男は、どういうわけだか生き返って現代にタイムスリップしたのだった。
焦げた軍服でウロウロしていたヒトラーは、親切な売店の男に助けられる。売店には雑誌や新聞が売っていたので、彼は混乱しつつも事態を把握していく。
この事態の把握をする中で、戦後ドイツの復興と政治状況が描かれるのですが、まあ散々な言われようでした(笑)。ワタクシ個人的にメイ首相はアンソニー・ホプキンスに似てるなあと思っているのですが、彼女もケチョンケチョンでしたね。今欧州を中心に世界的な問題となっている移民との軋轢などを理解するヒトラーに、いやな予感がしたのは私だけではないと思います。
ただ、映画はまだコメディ的な展開でおもしろおかしく描写しているので、この辺は笑って観られました。

ヒトラーが覚醒した瞬間、偶然映像を撮っていて、その存在に気付いた者がいた。フリーのジャーナリスト、ザヴァツキ(ファビアン・ブッシュ)である。彼は聞き込みを続けて売店にたどりつき、総統閣下との出会いをはたす。ザヴァツキは主にmyテレビという局の番組を作っているが、財政状況が悪い局のリストラに遭い、一発逆転を狙って総統閣下似の芸人で勝負しようと意気込んでいたのだ。
そう、誰も総統閣下本人がタイムスリップしてきたとは思っていない。総統閣下の著書「我が闘争」が発禁になっているこの国で、彼のコスプレをして危険なネタをやる芸人か、はたまた自分をヒトラーと思い込んでいる狂人としか認識していないのだ。

ザヴァツキは推定30過ぎのいい年で花屋を営む母親と同居して、番組を製作する資金も車もなくてカーチャンから借りる情けない男(たぶん童貞)だった。彼はなけなしの金で、着たきりの軍服をクリーニングに出した(パンツもw)閣下のためにスーツをそろえてやり、ドイツを車で回ってドキュメンタリーを撮影しはじめる。

このドキュメンタリーはガチで撮っているらしく、ところどころ人々の顔にモザイクがかかっています。ヒトラーコスプレのおっさんがドイツを闊歩してはたして許されるのかと思うところですが、ドイツの人々の反応は様々です。やっぱりみんなスマホで撮影するし、ノリノリでウケてる人、怪しいおっさんに警戒心を抱く人、結構マジに現在の移民問題を不満に思ってて、おっさんの誘導するような質問に思わず本音をぶちまけてしまう人など、リアルな反応でした。

そして閣下はmyテレビの局長ベリーニ(カッチャ・リーマン)に気に入られ、バラエティ番組に出演決定となる。
ちなみに閣下はベリーニのことを「リーフェンシュタール以来の才女」と高く評価しており、ぶっちゃけタイプらしい。
このブログを読んでいただいてる方には説明不要かと思いますが、レニ・リーフェンシュタールという女性監督がおりまして、ベルリンオリンピックの映画とか党大会の世界最高のプロパガンダ映画といわれる「意志の勝利」を撮った方です。100歳を超えてなお映画を撮り続けた執念の監督でした。この人の人生も波瀾万丈なんですけどね…

閣下初登場の衝撃はすごいものだった。なにせ出で立ちがまんまヒトラー、スタジオの観客が完全に沈黙するまで辛抱強く待つところとか、総統好きの演説を歴史映像で見たことがある者にはニヤリとさせる芸風とか、完璧にアドルフ・ヒトラーだった。
ここでちょっとおネエっぽく腕組みしていただくと完璧だったんですけどね、閣下。
時にはユーモアも交えた閣下一世一代の名演説は、観客に大ウケし、話題騒然となる。露出も増え、SNSや動画サイトで爆発的に人気となる。新聞にももはや社会現象と書き立てられ、myテレビの局長以下ウハウハ、閣下を発掘したザヴァツキも見事テレビ局の仕事に返り咲く。
だが、閣下の人気を快く思わない者もいた。副局長のゼンゼンブリンク(クリストフ・マリア・ヘルプスト)だ。彼はドキュメンタリーの撮影中に閣下が誤って犬を撃ち殺した映像をわざと生放送中に流し、閣下をテレビ出演できないようにする。ゼンゼンブリンクは局長の座を狙っており、ベリーニを追い落とすことが目的だったのだ。閣下とザヴァツキはまたザヴァツキの実家に転がり込むが、閣下はめげずに本の執筆に励む。そして出版した本が大ベストセラーになり、映画化決定とトントン拍子に事が進む。
局長に出世したゼンゼンブリンクだったが、閣下が出演しなくなった途端に視聴率が急降下、なりふり構わずユダヤ人のプライドと憎しみを捨て、閣下とザヴァツキにすり寄ってくる始末。

念願の映画製作も叶い、順風満帆と思っていたザヴァツキだったが、閣下の言動がなんとなくマジになってきた気がして、いやーな予感に襲われる。ザヴァツキはもう一度、閣下を見つけた時の映像を検証する。そして閣下を本物だと完全に断定し、コレはこのままいくと危ないのでは?とようやく気づき、ベリーニに映画製作の中止を訴えようとする。はたしてザヴァツキは閣下の野望を止めることができるのかー


原作はまだ読んでません。映画はわりとザヴァツキの視点に基づいた形で進行していきますが、小説は閣下視点で進んでいくらしいので、比較してみると面白そうですね。
ドキュメンタリー部分を話につなげ、閣下の口当たりのよい言葉にコロッと騙されていく一般人の皆さまに寒気すら覚える描写にドイツ映画人の覚悟を感じました。ブラック気味とはいえ、総統閣下ネタをコメディに仕立てたその自虐っぷりと勇気は称賛に値すると思います。

あと、小ネタとして、視聴率急降下で自分の立場も危なくなったゼンゼンブリンクが、局長室に腹心の部下四人を残して大絶叫の大説教をするところは、一部ネットで話題になった「ヒトラー~最後の12日間~」のとあるシーンをパロってました。ゼンゼンブリンクが映画化の際、自分の役をブルーノ・ガンツに演じてもらえるとか思ってたところもクスリとさせました。
閣下を演じた俳優はオリヴァー・マスッチという、ドイツ国内ではたぶんそれなりの評価を得ている俳優さんらしいのですが、世界的にはまったく無名の方です。小男設定のザヴァツキと比較してもいやに背が高い閣下だなと思っていたら、なんと身長193センチだそうです。デカすぎるよ閣下… それでもヒトラーそのものに見えるのですから、特殊メイクと俳優の演技力はたいしたものです。もしこのデカい閣下が現代にいたら、あっという間にドイツ国民の人心を掌握して、世界はヤバい方向に突き進んでいくかもしれないな、と変な方向からもこの映画を考察してしまいました。

ちなみに日本では、このテの“もしもヒトラーが現代にいたら”ネタの作品が結構あるのですが、私が好きなのは青池保子「イブの息子たち」に出てきたヒットラーおじさんですね。才女青池先生は完全コメディに仕立てつつ、閣下のアブナい部分をきちんと出してて面白かったです(古すぎて年齢がバレバレ)
本家ドイツが総統閣下をコメディにしちゃったというのに衝撃を受けたという意味で、これは歴史に残る映画となると思います。
とりあえずネットのノリで見て、あとでゾッとしてみるのも一興かと思いますので、ぜひご覧になってみてくださいませ。


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