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NOT CANDY POP LOVE~「レジェンド 狂気の美学」 - 2016.06.22 Wed

はじめから、だった。

ノックされたドアを開けると、人懐こそうな、子犬を思わせる目をした彼がそこにいた。
彼はわたしの兄を訪ねてきたと言い、わたしの方を見て、「それはキャンディ?」と訊いた。
わたしは大好きなレモンソルベ味のキャンディを口に含んでいた。彼が「味見していい?」と言った。
その時、わたしは自然に自分の口からキャンディを掴み出し、彼の手の平に乗せた。彼はためらうことなく、
キャンディを口に放り込んだ。「ふむ」とか「ふん」とか言いながら口の中で転がして、すぐにガリガリと噛みくだいた。
「すぐ噛んじゃうんだ」わたしが言った、「このシャリシャリが好きなんだ」彼が答えた。
それだけだった。それなのにわたしは、彼の次の言葉が早く欲しくて待ちわびた。
彼は言った。

「今度の土曜、空いてる?」


……うわあああ一年ぶりの御無沙汰でございます。もうこんな過疎オワコンのブログなど、どなたもご覧になって
いないと思いますが、とりあえず管理人、生きております。
サイトの方はほとんど閉鎖状態で申し訳ございません。もうアレ、いろいろあってこのジャンルは潔く終わって
しまおうかなと思っております。ただ、書いてきたものはとても大好きなので、とりあえずしばらくはこのまま放置
しますが、年度末までには整理する予定でおります。
今からブログを始めようという方もあまりおられないと思いますが、私は長々と書くのが好きなので、ブログはたとえ一年に
一日の更新でも続けようと思っています。

映画も相変わらず観ておりますよ!最近観たのはデップーこと「デッドプール」です!いやーコレメチャクチャ面白いので、
皆様ぜひご覧になってみてください!吹き替えもいいかんじだと聞いているので、ブルーレイ買ってみようかな…

というわけで、今回実質二年ぶりの映画感想は、トム・ハーディ主演の「レジェンド 狂気の美学」(2015)をお送りします。




トム・ハーディは我が家では今いちばんキテる俳優で、というか数年前から彼が出てる作品はほとんどチェックして
おりました。ここの記事でも「ブロンソン」とか「裏切りのサーカス」を取り上げてました。もちろん昨年の「マッドマックス 
怒りのデス・ロード」もあるし、デカプーと共演してオスカー助演男優賞ノミニーとなった「レヴェナント」もありますが、
最近いちばんいいなと思ったのが、総合格闘家の兄弟の闘いを描いた「ウォリアー」です!
彼の肉体の作り上げ具合と、格闘技のリアルさがカッコ良かった、隠れた名作です!双子2号と一緒に見てて大興奮しました!
その彼が、この「レジェンド」で、イギリスの伝説のギャング、クレイ兄弟をひとり二役で演じているということで、今年の目玉と言っても過言ではないほど期待しておりました。

クレイ兄弟の映画は結構あって、記憶に新しいところでは1990年に「ザ・クレイズ 冷血の絆」という作品で、スパンダー・バレエの
ゲイリーとマーティンのケンプ兄弟(双子ではない)演じました。私は未見ですが、ビジュアルは覚えています。
双子の映画って、子役の時は本当の双子を使って演じさせることも結構容易ですが、大人になってからも双子で俳優をやっている
ケースがあまりなく、別人の俳優がメイクなどで似せて演じるか、あるいはこの作品のようにひとり二役でやるかしかないんですよね。有名な話では「ターミネーター2」のサラ役のリンダ・ハミルトンは双子で、T1000が化けた偽物サラの役をリンダじゃない方(笑)がやってましたね。というふうに、どちらかがメジャーになると、もうひとりはそのスタントあるいはまったく無関係の職業についてることが多いです。なんとなくですが、まったく別の人生を歩まないと、どこかで歪みが生じるのが本能的にわかっているからじゃないかなあ…なんて、双子の息子を持つ母は思ったりするのです。

レジナルド・クレイ、通称レジーはロンドンのイーストエンドという、どっちかというと下町のチンピラだった。いつも双子の弟ロニーとつるんで悪さをしていた。地元のギャングに入ってメキメキと頭角をあらわし、売り出し中であった。
やんちゃが過ぎてムショに収監中にちょっとおかしくなったロニーを、精神科医を抱き込んで釈放に持ち込み、大きなクラブの支配人として事業にも成功し、運転手のフランクの妹フランシス(エミリー・ブラウニング)というカワイイ彼女もできて、レジーの人生は順風満帆だった。

だが、クラブの支配人として毎晩セレブと仲良しごっこしてるレジーを、ロニーは快く思わなかった。
「ヤクザが仲良しクラブやってられるかよ」とばかりに、ロニーはレジーがムショにぶち込まれてる間にクラブを閉店寸前状態に追い込んでしまう。
コレねえ、ふつうの兄弟や親友の間でもあると思うんですが、双子って妙な連帯感というかつながりがあって、“片割れ”が自分のそばにいないで別のことをやろうとしていることが悔しいとか寂しいとかなっちゃうんじゃないかと思ったんですよねえ。
「アイツとは羊水も分け合った」(ロニー)仲だったのに、大人になって別々の人生を歩んでいくことが受け入れられない、と考えちゃうケースもままあるのかもしれません。
デヴィッド・クローネンバーグの「戦慄の絆」という作品も、怪しいオッサンを演じさせたら世界一のジェレミー・アイアンズがひとり二役で双子の産婦人科医を演じていますが、あれを思い浮かべる方もいらっしゃることでしょう。あの作品も、ふたりだけの世界に閉じこもってしまった双子の話ですよね。ふたりの間に謎めいた女性が加わることによって生じた不協和音からの崩壊…
クレイ兄弟もそうなってしまうのでしょうか…

レジーを愛するフランシスは、何度も「カタギになって」と懇願するも、ナチュラル・ボーン・ギャングのレジーは結局、血で血を洗う世界から抜け出せないままだった。ガチゲイのロニー(愛人役で「キングスマン」のタロン・エガートンが出てます)は兄弟の母親と一緒にフランシスをイビるし、レジーは自分をほったらかしだしで、だんだん彼女の心も蝕まれていく。
フランシスの好きなレモンソルベ味のキャンディを小石の代わりに部屋の窓にぶつける合図も、雨どいを伝って部屋に上ってきた
レジーの甘いプロポーズも、すべてが幻のようにフランシスには思えた。レジーは自分を愛していない。見栄えのいい女を連れて歩きたいだけだったのだ。フランシスはそう思い込んで、日に日に精神安定剤に依存していくのだった。

そうしてついにふたりの愛は消えた。レジーはフランシスの心がわからなくて追いかける。やっと居場所を探し当て、「キミの行きたいところに行こう」と誘う。フランシスは「イビサ島に行きたい」と答える。「すぐに飛行機のチケットとホテルを抑える」と意気込むレジー。その姿に耐えかね、フランシスは常飲していた安定剤を次々と水で流し込む。何度も、何度も…

結局、またロニーのところに戻るしかなかったレジー。それからは坂道を転がるように破滅への道を突き進むクレイ兄弟。
ロニーが完全にサイコパスなのに、家族だから、“片割れ”だから、突き放すことができなかったレジーを、かつてバカにしていたスコットランドヤードが追い詰めようとしていたー

トム・ハーディの演技は凄かったです。俳優としては、明らかにロニー役の方がやりがいがあったでしょう。ですが、それも頭がよくてスマートなレジーの演技が抜群だからこそ、同じ人がやってるとは思えないイっちゃってるロニーに凄味が出るんですよね。 
体形も変えて、ロニーの方はかなりガタイがいいというか、微妙にデブで陰気なかんじで、話し方も「何言ってんだコイツ」感ハンパなかったです(何ソレ  ふたりが対峙するシーンでも、まったく混乱することなく、自然に別人として見ることができました。

監督は「L.Aコンフィデンシャル」などの脚本家で、「ペイバック」などの監督作もある、ブライアン・ヘルゲランド。
思わずウチの双子は大丈夫かと、いらぬことを思った作品でした(笑)ま、ふつうはね、「アイツと一緒に行動するのめんどい」とかって言ったり、けど結局仲良しみたいなかんじで、そのうち別々に大人になってくんですよ、たぶん(苦笑

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「ケロロ軍曹」ギロロ×夏美の同人サイト運営中
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